21歳男性 学生の方からの質問です。
ずっと同じ姿勢でいることが多く、腰や首が前のめりになってしまっているのですが、
これは体のだるさや倦怠感などの原因になっているのでしょうか?
また、これらの体の不良を改善するために日頃心がけるべきことはありますか?
回答
ご質問ありがとうございます。
質問者様の現在の状況は、
「体のだるさや倦怠感などの原因になっている」
と考えられます。
以下その理由と具体的対策について記載していきます。
1.ずっと同じ体勢でいることの弊害について
筋肉は20分同じ体勢でいると固まり始め、回復には倍の40分かかります。
筋肉が固まると中の血管を潰します。すると体の血流が悪くなります。
血液は、体内に酸素と栄養を運び、代わりに老廃物を回収する役割があります。
血流が悪くなると、体内への酸素、栄養の供給が不足し、
老廃物も溜まりやすく抜けにくくなるので、当然疲れが抜けにくくなります。
また身体の組織が酸欠状態になるので、痛みの物質が発生し痛みを感じるようになることもあります。
この結果、体のだるさや倦怠感が出ても不思議ではありません。
2.腰や首が前のめりになってしまっていることの弊害について
「腰や首が前のめりになっている」
ということはいわゆる「姿勢が悪い」という状態です。
姿勢が悪いとどのような弊害がでるのか、逆に「良い姿勢」すなわち
「解剖学的正位」
の状態から考えることができます。
※※※ 解剖学的正位とは ※※※
解剖学的にいわゆる正しい姿勢とは、「身体への負担が最も掛からない姿勢」を言います。
身体を「真横」から見たときに
・体重はつま先やかかとではなく、「くるぶしの前あたり」にかかっている状態。
・そのまま、くるぶしの上から、矢印をイメージして膝上、股関節にある太ももの骨(大転子)、
肘、肩、耳たぶ までがすっと一直線上にならんでいる状態
・そのままピアノ線で身体が天井から釣り上げられているイメージ
が解剖学的に正しい姿勢いわゆる「良い姿勢」です。
身体を「後ろ」から見た場合
両くるぶしの間、お尻の割れ目、背骨、後頭部がすっと一直線上に並び、
体重も左右均等に乗っている状態が身体の負担がもっとも掛からない、いわゆる「良い姿勢」です。
この
「解剖学的正位が最も身体にとって楽な姿勢」
なのです。
すなわち
「最も身体のだるさや倦怠感から遠い状態にある姿勢」
なのです。
例えば、
右足に体重がたくさん乗ると、右足に負担がかかります。
身体の右側ばかりに体重がかかると右側に倒れますので、
身体は無意識に左側にも体重をかけます。
また、
下半身が右側に体重が乗るのなら、
バランスを取るために上半身は左にバランスを取ろうとします。
もしくは足が右、腰は左、肩は右、頭は左、
というようにジグザグにバランスを取る方も多いです。
このように身体は「悪いなりにもなんとかバランスを取ろうとする」のです。
しかしながら、
このようなバランスの悪い状態は身体への負担もかかるので、
身体のバランスを整えることが身体の不調をことに繋がります。
また、どうせなら、
どちらか片方に負担がかかるより、左右均等に体重がかかり、
左右均等に使ってあげたほうが当然身体の負担も減ります。
右腕ばかり使っていると、当然右腕が疲れてしまいます。
左腕も使用したほうが、その分右腕が休まり、回復しますので身体の負担も減るのです。
3.具体的対策について
・まずは、腰や首が前のめりになっているということで、「腰や首を後ろにそらす」ようにしましょう。
いわゆる「後ろのめり」、逆モーションの動きを取り入れることで「ニュートラルの位置」に身体を
持っていくのです。
例えば、ゴルフで右打ちの方がずっと同じスイングをしていくと、
身体は当然自然と左にねじれていきます。
本人が無自覚の状態で自然と身体がねじれていくのです。
そこで逆スイングを取り入れることで、ねじれのないニュートラルの位置に身体を戻すのです。
理想は50回スイングしたら、同じ回数の逆スイングをすることですが、ご自身のできる範囲で構いません。
まずは継続して続けることが大事です。
これと同様に、腰や首が前のめりになっているのなら、腰や首を痛むない範囲で後ろに伸ばして上げましょう。
「いわゆる後ろのめり」の状態を意図的に作るのです。
目指すゴールは「ニュートラル」の位置に戻すということです。
・次にラジオ体操もおすすめです。
左右均等に計算された動きですので、切れのある動きでビシッビシッとやると
かなり効果が期待できます。
反面、だらんだらんとやると全く効果が出ないのでご注意ください。
・それでも回復しない場合は、一度整体で全身のバランスを整えることもおすすめです。
注意点としては姿勢や歪み、ねじれ、重心のバランスなどにしっかりアプローチしてくれるお店が
おすすめです。
「腰が痛いので腰」だけ、「肩が痛いので肩」だけ、
というような部分的なアプローチでは
いつまでたっても全身バランスは整いません。
質問者様が快方に向かうことを願っております。
コメント