57歳女性 自営業の方からの質問
接骨院や整体院で施術を受けた後に、一時的に患部の痛みが増したり、
体がだるくなったりする好転反応が生じることがあると聞きましたが、
これはほとんどの場合に起きるのでしょうか?
私はこれまで漢方薬を飲んで好転反応が起きたことはあるのですが、
整体では経験したことがありません。
好転反応があった方が施術が効いているということですか?
また、好転反応と揉み返しや症状の悪化との区別の仕方があったら教えてください。
回答
ご質問ありがとうございます。
いろいろな考え方がありますので当店の見解を述べます。
➡ 1.「好転反応や揉み返し」が発生するか否かは、
施術者の側面 お客様の側面 2つの側面から考えられます。
1-1 施術者の側面について
例えば「肩こりが辛い」という方に
「60分ひたすら肩だけを施術し続けたら、揉み返しが起きる可能性は高い」 といえます。
身体は全身のバランスが大事です。
特定の箇所を集中して施術し続けたら、該当箇所は疲れてしまいます。
当然、筋バランスも崩れてしまいます。
筋バランスが大きく乱れると身体に負担もかかります。
その結果、揉み返しが起きやすくなります。
揉み返しが起きやすい施術、起きにくい施術というものが そもそも存在します。
これは施術者の問題です。
1-2 お客様の側面について
普通の体調で施術を受けるのと、病み上がりで施術を受ける場合、
基礎体力が落ちた病み上がりの状態で施術を受けると揉み返しが起きやすくなります。
整体は筋肉を他人が動かす他動運動です。
「整体60分でウオーキング60分と同じ運動量」 があると言われています。
健康な人と病み上がりの人が60分ウオーキングしたら、
その後のコンディションには明らかな違いがでるでしょう。
健康な人は 「少し疲れたけど気分スッキリ!」 となるかもしれません。
病み上がりの人は 「途中で棄権」「終了後その場で倒れる」 ということになりかねません。
また、揉み返しの出やすい体質の方、 出にくい方など、その方のもともとの体質も発生率に影響します。
➡ 2.好転反応が起きたほうが良いのか?
施術後、不調が改善されていれば、 施術効果があったといえます。
すなわち目的は達成されてるわけです。
痛みや気になるところが改善されていればいいので、 好転反応やもみ返しはは起きなくても構わない。
むしろ起きないほうが、お客様にとっては楽だと 考えています。
好転反応が起きたほうが「効いている気がする」 という方も一定数いますので。
好みの問題、気分の問題と言えます。
➡ 3.好転反応と揉み返し、症状の悪化の識別について
基本的に好転反応や揉み返しは2.3日でなくなることが多いです。
体調が悪い人は1週間ほど続くこともあります。
基本的には様子見で良いです。
しかし、施術後明らかに痛みの質が変わった。
すなわち 「筋肉が疲れて凝り固まっている痛み」
から
「怪我したようなズキズキした痛み」
に変わった場合は、組織損傷、すなわち怪我をした可能性があります。
このような場合は、症状悪化と考えてよいでしょう。
➡ 4.そもそも好転反応や揉み返しはなぜ起きるのか?
筋肉や血液中の老廃物は、肝臓で処理され、腎臓で濾過され、
最後に、尿や、汗、鼻水などで体外に排出されます。
この時、身体の老廃物の量があまりに多いと、肝臓や腎臓で処理しきれずに
また体内にもどってしまいます。
すると揉み返し、好転反応として現れやすくなります。
揉み返しを起きにくくするための手段のとしては、 負担より水分を多めにとり、
オシッコとして老廃物をどんどんどんどん 外に出すことがあります。
「飲んで出して、飲んで出して」の繰り返しで、身体の水分を入れ替えるイメージです。
また施術を受けた日は、湯船に5分くらいゆっくりつかると、
水圧のマッサージ効果もありますし、身体もよりほぐれてよい状態になりやすいです。
➡ 5.まとめ
まとめますと
・好転反応やもみ返しが起きるか否かは、人によります。
・好転反応の有無と施術効果に相関関係はないです。
・区別の仕方は基本様子見。長引く場合や、痛みの質が変わったときは 症状悪化の可能性があります。
質問者様が快方に向かうことを願っております。
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